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Meditor 0.1 DELTA 55 / Epsilon TR3
上田真史

音質
  現在リリースされているものには1994年から1995年にかけて製作されたDeltaバージョンと、その後1996年まで開発が続けられたEpsilonバージョンの二つがあります。どちらもSound Treckerのドライバを使用しています。Epsilonはプラグインを使用してXMなども読み込めます。DeltaはMODファイルの再生が正確じゃない部分がありますが、Epsilonは曲によってはPlayerPROよりも良い音質の場合があります。両方とも680x0アプリケーションなのですが、PowerPC603e 100MHzでエミュレートしながらでも8トラック程度の曲であれば再生することができます。

速度/操作性
  DeltaもEpsilonも、編集をして保存をして、ということがまだ満足にできないので判断できません。両方とも68kアプリケーションなのですが、PowerMacintosh上でのエミュレーションにおいても画面表示や編集のスピードはPlayerPRO以上かもしれません。Delta版はかなりのスピードで動いてくれます。このままPowerPCネイティブで作りなおしたら、かなり気持ちのいい環境になると思います。

互換性
  Deltaでは独自フォーマットのMMF、MOD、標準MIDIファイルが読み込めます。Eplisonではそれらに加えてMTM、S3M、XMが読み込めます。再生もけっこう正確だと思いますが、所々に楽器の音量バランスが狂っている部分があります。特にDeltaではMODの再生ですらちょっと怪しめです。

見た目
  DeltaとEpsilonではまったく見た目が違います。DeltaはDOS時代の特異なアプリケーションといった風情で、Epsilonは標準的なMacOSアプリケーションという雰囲気です。好みが別れるところだと思います。個人的には黒と赤を基調とした、開発者向け (?) な雰囲気のDeltaが好みです。

その他
  僕が一番注目しているトラッカーです。DeltaもEpsilonも未完成のソフトで、しかも両者を受け継ぐバージョンの開発は中止されています。しかし、1998年10月からMeditorのファイル規格が検討され、わずかずつですが開発が進んでいます。今度は自前のサウンドドライバもPowerPCアセンブリで書くそうで、スピード・音質面もかなり期待できそうです。

 

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(c) 1998, 1999 時間蠅
作成:1998.11.11〜1999.4.9