長らくアップデートが待たれていたProphet 5エミュレータであるPro-53のMac OS X版が公開されました。Audio Units、RTAS、VST 2プラグインとして動作するだけでなく、Mac OS Xでスタンドアロンで動きます。(Native Instruments)
最近MikMod.orgが閉鎖され、その後MikModの開発がどこで行われているのか追跡できずにいました。しょうがないのでUnix版のMikModを開発しているサイトを紹介します。LibMikModの更新はありませんが、LibMikModを使ったプレイヤーのリファレンス・インプリメンテーション(参考実装?)であるMikModは少しアップデートされてバージョン3.2.1になっています。(MikMod)
Mac OS Xに対応したReCycle 2.1のベータテストがもうそろそろ開始するようです。ReCycle 2.1からはMac OS XとWindows XPに完全対応し、24ビットのオーディオ・ファイルの読み込みにも対応しています。また、AKAIフォーマットの読み込みができるReloadが付属している上に、なんと!Reasonのサブセット版まで付いてくるとのこと。このサブセット版にはDr.REX、ミキサー、エフェクタ類、NN-XTサンプラー、シーケンサが付いてくるとのことで、あるていどの曲であればReCycleだけで作ることができてしまいます。(Propellerhead Software)
Mark of the Unicorn社からMac OS X 10.3 Pantherへの対応状況が発表されていましたが、同時にDigital Performerのアップデータが公開されていました。アプリケーション本体とプラグインをすべて置き換えるそうで、40MBという大きめサイズになっています。同時にFireWireやPCI接続のオーディオデバイス類のドライバも配布されています。どのアップデータも変更点はAppleによるCoreAudioへの変更を受けたもので、アプリケーションへの変更はほとんどないと思われます。(Mark of the Unicorn)
ニューヨークで開催されていた音響学会のコンベンションAES115が先日無事に閉幕しました。全体的に見てMac OS Xに対応していこうという雰囲気の表れた、明るい発表が多かったように思います。malMODs的に気になった製品はPerformerで有名なMark of the Unicorn社からは初となるソフトウェア・シンセサイザMX4です。なんと減算合成(一般的なアナログ合成ですね)、AM合成、FM合成、ウェーブテーブル合成をあやつることのできる多機能シンセです。3オシレータ/2フィルタ/4LFO/4エンヴェロープといった数値だけからもこのシンセのプログラミングの奥深さが分かります。プラグインとしてはAudio Unit、MAS、RTASに対応しており、192kHz/32bitまで対応。2003〜4年冬に$295で販売される予定。(Mark of the Unicorn)
Mac OS XネイティブのMODプレイヤーCocoModXがバージョン0.2.5にアップデートされました。再生速度調節コントロール、モノラル/ステレオの切り替え、ループ再生、キーボード・ショートカットの追加などを含む、多数の機能追加やバグフィックスがなされています。(CocoModX)
Ableton Live 3.0が10月10日に発売になると発表されていました。新規購入価格は$399ですが、バージョン1のユーザーは$99($129)、バージョン2のユーザーは$69($99)でバージョン3へのアップグレードをダウンロードすることができます(括弧内はパッケージ版アップグレーダの価格)。また、バージョン1からバージョン2へ8月1日以降にアップグレードしたばかりのユーザーは上記価格から$30引きでバージョン3にできるそうです。なお、8月1日以降にバージョン2を新規購入したユーザーは無償アップグレードの対象になるそうです。(Live 3リリースノート)
つい先日発売されたばかりのキーボードマガジン誌2003年11月号では「最新ソフトウェア音源を体感」と題して、Reason、Moog Modular V、Absynth 2、V-Stationなどのプロ・スペック音源の紹介を行っています。また、なかなか高音質なNative Instruments社のReaktor Session One(同社のReaktor 4内のCarbonシンセのみを抜き出しキーボードマガジン誌用にカスタマイズしたもの)が付録CD-ROMに付いてきます。機能制限はあるものの、音を聞くだけで数時間は楽しめますし、作った音は自由に利用できるようです。(リットーミュージック)
Mac OS XのCocoa上で動作するMODプレイヤー、CocoModXの最新版が登場していました。操作性やプレイリストに関する機能強化や修正がなされています。(CocoModX)
以前はウェブサイトに「MODラジオも聴けるぜ」と書いてあったのですが、その情報は削除されています。以前からMODラジオ機能はうまく動作していなかったのですが、機能の追加・修正が待たれます。
サトータカシさんによって運営されているMIDIとMODのサイトのURLが変更になりました。さまざまなMIDIシーケンサとMODトラッカーの紹介記事とともに、自作曲もアップされています。MODにはあまり見られない、ボーカル入りの曲が多いのが新鮮です。また、Renoiseのヘルプ・ファイルの翻訳もされています。(スタジオ粋京)
Emagic社から発売されているUSB接続のオーディオ・インターフェイスである2|6と6|2mの商品名称が変更され、A26とA62mになることが発表されました。もしA26のAがアナログ(Analog)のAなのだとしたら、これからA48とかD816のような商品が出てくることも考えられますね。おそらくAはオーディオ(Audio)のAなのでしょうが‥‥。(Emagic)
また、EmagicからはSpace Designerというリバーブのプラグインも発表されていますし、教育機関向けにLogic EducationとLogic Funというソフトも発表されているのを見つけました。Appleに吸収されてから教育系に力を入れつつあるのでしょうか。
Native InstrumentsからMac OS Xネイティブ版のFM7バージョン1.1.1が登場しました。FM7といえばYamaha DX7に代表されるFM音源のエミュレータ・プラグインです。RTASとAudio Unitのプラグインとして動作するほか、Mac OS X用スタンドアロン・アプリケーションとしても動作します。登録ユーザーは$29でアップグレードできます。(FM7 for Mac OS X)
Live 3のパブリック・ベータが公開されていました。Live 2の正規ユーザーでなくても、ベータ・テストに参加できるようです。(Live 3 Public Beta)
Mark of the Unicornから配布延期になっていたDigital Performer 4.1へのアップデータが公開されました。このバージョンではプラグイン周りの機能強化がなされており、待望のAudio Unitプラグインへの対応がなされました。またオーディオ・バッファ関連の設定も見直されているようです。(Mark of the Unicorn)
Logic Platinum用の最新アップデータが登場しました。アップデート内容はモノラルでChannel EQプラグインを使用したときの安定性の改善および、Power PC G4を搭載したマシンで実行したときのスタートアップ画面に「Optimized for G4」と表示する(G4用の最適化処理に変更はありません)ようになったことのみだそうです。(Emagic - Download)
Abletonが30日からLive 3の公開ベータテストを開始するそうです。また、8月1日以降にLive 2を購入したユーザーは無料でアップグレードできるとの発表もありました。(Ableton)
とうとうMac OS XのCocoaネイティブのMODプレイヤーが公開されているのを発見しました。フォーマットは、MOD、IT、XM、S3M、MTM、669、STM、ULT、FAR、MED、AMF、DSM、IMF、GDM、STX、OKTに加え、MDZというMODをZIP圧縮したファイルが再生できます。ドライバは音質に定評のあるlibmikmodを利用しています。再生にちょっと怪しい部分もありますが、Mac OS Xネイティブで動くのはうれしいことです。(CocoModX)
PowerPC G5にLogic Platinumを対応させるアップデータがEmagicから登場していました。G5でLogicを動かすためにはバージョン6.2.0以降が必要になるとのことです。バージョン6.2.0ではPowerPC G5対応以外にもマルチ・トラック録音の効率向上を含むいくつかのバグフィックスがなされています。(Emagic)
高評価を受けているソフトウェア・リバーブであるAltiverbのMac OS X版が発表されました。Altiverbは多岐にわたるリバーブのインパルス応答を大量に録音しておいて、どんな入力音に対しても畳み込み演算をしてリバーブをかけてしまうという、いわばリバーブのサンプラーです。Audio Unit、hTDM、RTAS、VST、MASのプラグイン規格に対応しているそうですが、非常に大量の演算処理が必要なので、利用できる機種が限られています。(Audioease)
PlayerPROがアップデートされ、バージョン5.9.8になりました。これといった変更点はないようなのですが、製品版としてのコードが削除され、完全にフリーウェア化されています。ソースコードのダウンロードも可能になっています。これでMODのすそ野が広がることを願ってやみません。(PlayerPRO)
Harmony Centralの記事によると鍵盤の良さで定評のあるKorgが37鍵ミニMIDIコントローラをNAMMショーにて発表していました。ベロシティ対応の37鍵ミニキーはmicroKORGに搭載されているものと同等のものだと思われますが、それに加えて8つのロータリー・エンコーダを搭載しています。ベロシティ対応の4×4発光パッドがあり、ドラムの打ち込みに威力を発揮します。もちろんKORGならではの4ウェイ・ジョイスティックも搭載されています。電源はアダプタ、USBバスパワード、電池と様々な形態で取れるため、ライブでの使用にもいいのではないでしょうか。(Korg)
MacWorld Creative Proにおいて、Mark of the UnicornからDigital Performerの新バージョンが発表されました。ProTools HDなどのハードウェア用のフロントエンドとして動作するようになり、Audio Unitプラグインも利用できるようになっています。4.0ユーザーには8月8日に無料アップデータが提供されます。(Mark of the Unicorn)
Appleから、音楽クリエータ用のソフトが満を持して発表されました。これはもともとFinal Cut Proの一機能だったのですが、それを別売にしたものです。ソフトに関しては、Emagic買収があったため単純にMicro Logic AVをMac OS Xに対応させるだけかと思いきや、4,000を越えるサウンド・ループを使って曲を組み立てることを基本にしつつ、Emagicが開発したオーディオ・プラグインの数々を利用できるという、充実したものに仕上がっています。(Apple Soundtrackページ)
同時にApple独自のループ・ファイル・フォーマットであるApple Loopの仕様も確定し、Audio Unitのロゴも変更になったようです。SoundtrackではACIDファイルなどがそのまま使え、$299です。
Native Instrumentsからリリースされているオルガン・エミュレータのB4 1.1がアップデートしました。このバージョンからはCore AudioおよびCore MIDIに対応し、Audio Unit以外にもRTASに対応しました。バージョン番号に変更はないようです。(Native Instruments)
The Beatlesの「Strawberry Fields Forever」でも使われている、あのアナログ・サンプラーとでも言うべきメロトロンのエミュレータM-Tronですが、新バージョンではMac OS XのAudio Unitに対応したそうです。アップデータが$16.74でダウンロード販売されています。(GMedia)
オーディオ・サンプルを切り張りして曲を作ることができるLiveの新バージョンがアナウンスされていました。バージョン2.1からはReWireに対応し、ReasonやReBirth RB-338などをスレーブとして扱うことができるようになった上、Liveをスレーブとして扱うこともできます。また、SDIIフォーマットの入出力ができるようになったため、使えるサンプルの幅もグンと広がりました。Live 2.0ユーザーは無料でアップデートができるようになりますですが、完成版公開までの間はベータテストに参加できます。(Ableton)
Mark of the Unicorn社からオーディオ編集ソフトAudioDeskの新バージョンが発表されました。今バージョンからMac OS Xに対応することになり、Core AudioやCore MIDI、マルチプロセッサなどの恩恵を得ることができるようになりました。また、MP3/REX/ACIDファイルなどのインポート、エフェクトの追加などの機能強化もあり、操作性も向上しています。(Mark of the Unicorn)
Digidesign社からProTools 6.1が発表されていました。Mac OS XとWindows XPにより最適化されているとのことですが、新機能としてはAvid社の各種システムとの同期やPropellerhead Software ReWireが利用可能になるなどがあげられます。Mac OS XのCore Audioも直接利用可能になるそうです。(Digidesign)
ミディアから、お買得なBIG BOXバンドル・パッケージのLogic 6版が発表されました。Logic Audio 6にEXSP24(サンプラー)、ES1(アナログ・シンセサイザー)、EVP73(エレクトリック・ピアノ)、Xtreme Analog(サンプル集)がバンドルされて、市場予想価格は49,800円です。7月5日出荷予定。(BIG BOX特設ページ)
Digital Performerのシングル・プロセッサでのパフォーマンスを向上させるアップデータが登場していました。アプリケーション本体とMASプラグインを新しいバージョンに変更しているようです。(Mark of the Unicorn)
EmagicからLogic GoldとAudioのアップデータが配付されている模様です。Mac OS 9用とMac OS X用がありますが、どういった変更がなされているのかはまだサイトにかかれていませんでした。(Emagic)
Mac OS 9で動く便利な音声ファイル変換ユーティリティにSoundAppというものがありました。MODファイルも再生できますし、ファイルの変換をバッチ処理するのに便利で、今でも時々Classic環境で使ったりしています。Mac OS X用に似たようなソフトがないものかと探していたのですが、まだコレと思うようなものがありません。今日紹介するのはSteve Dekorteという、長年NeXTプログラミングをやってきた人が作成したSoundConverterです。ふだん目にするほとんどのフォーマット(aiff, al, au, auto, avr, cdr, cvs, dat, vms, gsm, hcom, la, lu, maud, mp3, nul, prc, raw, sb, sf, sl, smp, sndt, sph, 8svx, sw, txw, ub, ul, uw, voc, vorbis, wav, wma, wve)の音声ファイルをドラッグ・アンド・ドロップで変換してくれます。チャンネル数の変更やサンプリング・レートの変更も簡単です。(Steve Dekorte)
そういう筆者はTerminal上でsoxを使っているのですが・・・。
先日Logic Platinum 6.1が発表されたばかりですが、こんどはLogic Goldもバージョンアップされました。今バージョンからの新機能はマーキー・ツールというリージョンの編集機能、ReWire2への対応、MP3のインポート/エクスポートなどが挙げられます。定価は108,000円で、Logic Gold 5からのアップデートは13,800円。6月5日発売予定。(Emagic)
Steinbergのプロ向けMIDI/オーディオ・シーケンサがメジャー・アップデートされました。新開発されたたVSTエンジンを搭載し、オーディオ・ルーティングの自由度がアップされ、10.2サラウンドに対応。インターフェイスの見た目も新しくなりました。市場予想価格は20万円前後。(Steinberg)
malMODsでは人間の聴覚と機材の価格を考えあわせ、最も効果的なサラウンド・システムの構成は4.2サラウンドだと考えています。Nuendoの10.2サラウンドは.2の部分でそれに対応できるので、ちょっと注目しています。また、MgSoft代表のいちばん好きなプロデューサー・アーティストであるAlan Parsonsが使っているのがNuendoだということも、このソフトが気になる理由です。
Mark of the UnicornからFireWire(IEEE1394)接続の高品質オーディオ・インターフェイス828の後継機種が発表されていました。20インプット/22アウトプット(10チャンネルの96kHzアナログレコーディング/プレイバック機能、8チャンネルADATデジタルI/O、ステレオS/PDIF)を搭載し、24ビット/96kHzで入出力ができるとのこと。また、フロントパネルのLCDノブでコントロールする、スタンドアローンなミキサーとしても使用できます。それに加えて828mkIIには16チャンネルのMIDIインプット/アウトプットがあり、MIDI/オーディオが同時に使用することができます。(Mark of the Unicorn)
Propellerhead SoftwareからReason 2.5が正式にリリースされました。これまでもお伝えしてきましたが、Reason 2.5からはRV7000リバーブユニット、BV512ボコーダ、Scream 4ディストーションなどに加え、Unison、Spiderなどの便利なユニットが追加されています。Reason 2.0の登録ユーザーは無料でアップグレードできます。(Propellerhead Software)
ちなみにReason 2.5正式版のビルド番号は312です。
Logic PlatinumがDigidesign TDMプラグインのMac OS Xでのサポートなどを追加してバージョン6.1にアップデートされました。Akai S1000/3000サンプラーのデータをEXS24 mkIIに読み込めるようになるなどの機能追加もされています。(Emagic/ミディア)
Propellerhead Softwareのトップページ上部にReason 2.5発売までのカウントダウン・タイマーが設置されていました。それによるとReason 2.5の発売開始は5月8日午後2時(中央ヨーロッパ時間)だとのこと。あと2週間弱ですね。(Propellerhead Software)
先日オープンソースになったPlayerPROですが、さっそく登録コードの入力をしなくても動作するバージョンが公開されていました。PlayerPRO Loungeのダウンロードセクション最下部からダウンロードできるようになっています。
StuffIt形式で配布されていますがダウンロードしても展開できなかったので、Forumにて再アップをお願いしたところ.dmg.bin形式のものがアップされました。(PlayerPRO Lounge)
malMODs掲示板への通りすがり。さんからタレコミによると、PlayerPROのソースコードが公開されたようです。PlayerPROの作者であるAntoine Rossetさんに子供が出来たこと、アメリカに移住することなどで開発の時間がとれなくなったのが直接の原因のようです。ソースコードはPlayerPRO Loungeからダウンロードでき、ライセンス形態は「パブリック・ドメイン」だとのこと。また、これからはPlayerPRO Loungeに集まるメンバーが中心となってSource Forge上で開発を続けていくつもりのようです。(PlayerPRO Lounge)
Mac用のトラッカーには数種類ありましたが、最後の巨人が原作者の手を離れました。オープンソースは皆が熱中するものだと驚くほど開発が進むのですが、ひとたび飽きられてしまうとまったく開発が頓挫するという諸刃の剣。これからのMac用のMODの行く末が案じられます。
コモドール64ネイティブの音楽フォーマットにSIDというものがあります。それを再生できるSIDPLAYの最新版が登場しました。今回のアップデートではCatweasel MK3 PCIというSIDチップを搭載したPCIカードのサポートが追加されています。これまでのソフトウェアによるエミュレーションではなく、本物の音を聞きたいという方はぜひどうぞ。
同時にウェブ・ブラウザ上でSIDの再生ができるプラグインsidplug 1.0b2も配布開始されました。SIDの再生中はブラウザ画面内に波形表示までされるという優れものです。それに加えて自分でSIDファイルを作ることができるトラッカーGoat Tracker 1.4も配布開始されています。こちらは思わずニンマリしてしまうような画面デザインです。ここまで完全移植しなくても・・・という出来。
これでSIDの制作から配布までをすべてMac OS X上で行える環境が整ったわけです。SIDは音質的には物足りないのですが、そのデジタルっぽさのあふれる音は新鮮でもあります。(SIDPLAY)
Bias社からステレオ波形編集ソフトPeak 4が発表されました。今バージョンからCocoaのメタル調な外観を持つようになり、Audio Unitプラグインのサポートも追加されました。PureVerbやSqueezといった信号処理ツールの追加によって、リバーブやコンプレッションのきめ細かな設定ができるようになっています。価格は$499で、アップグレードは$149。Peak DVやPeak LEなどのバージョンも予定しているとのこと。(Bias)
Reloadのベータテストが終わり、とうとうReload 1.0が公開されました。ReloadはAkai S1000およびS3000サンプラー用CD-ROMをReFillファイルやAIFF/WAVファイルに変換するソフトです。Reason 2.0やReCycle 2.0の登録ユーザーは無料で入手できるようになっていますが、それ以外のユーザーも$49で購入することができます。(Propellerhead Software)
あの老舗MIDI・オーディオ・シーケンサであるDigital PerformerのMac OS X対応版の発売日が決定しました。CoreAudio・CoreMIDIに完全対応しており、Mac OS Xの誇る高分解能オーディオを操ることができます。ReWire 2を利用することにより発売日は4月2日。Digital Performerユーザーは$149でアップグレードができ、他ソフトのユーザーにも$395でのクロス・アップグレードが用意されています。(Mark of the Unicorn)
ひと月ほど前から情報は出ていましたが、とうとうMoogのソフトシンセ版が一般公開されました。Reasonと並ぶソフトウェア・スタジオであるSTORMを開発したArturiaから、Moog博士の監修のもとにMoogを再現したソフトが登場です。9オシレータ、3フィルタ、2 LFO、6エンベロープ、3×8ステップシーケンサなどを内蔵しており、Moogならではの太いポルタメント音を再現しています。(Arturia)
デモ曲がArturiaのサイトに用意されていますが、「嗚呼!あのMoogの音だ!」というほどの感動はありませんでした。FM音源の音に近いような、ややデジタルっぽい雰囲気の音に仕上がっているような気がします。もしかしたら、Moog全盛期に使われていたような「録音機材によるアナログっぽさ」がないのが原因なのかもしれません。
Reason 2.5の新ユニットを紹介する3回目はScream 4というディストーション・ユニットです。
さて、このScream 4のサブタイトル(?)はSound Destruction Unit、直訳すると音破壊部となっています。ディストーションという単語ではなく、より強力かつ広範囲な意味を持つデストラクションという言葉を使ったところにこのエフェクタの性格が表現されているように思えます。全部で10のキャラクタ(オーバードライブ、ディストーション、ファズ、真空管、テープ、フィードバック、モジュレート、ワープ、デジタル、スクリーム)がありますが、テープ以降の6つについてはエレキギターでよく使われるひずみ音というよりも、レコーディング時に混入してしまう雑音と言った方がいいようなエフェクトばかりです。しかもPropellerhead SoftwareのReason 2.5紹介にはどれも強烈に邪悪な10個のキャラクタを使って音にダメージを与えるというような雰囲気の文章が書いてあります。最も左にあるノブのラベルを見ると「ダメージ・コントロール」と書いてあり、通常のディストーション・ユニットとは全くモノが違うことが表れています。これまでの音楽シーンではどうしても取り除きたかったノイズや音の歪みを逆に効果的に利用してしまおう、というエフェクタなのです。
簡単なイコライザも付いているのですが、それよりも注目すべきなのは、正面パネルに向かって右側のボディ・セクションです。ボディ・セクションでコントロールできるのはアンプ・スピーカー本体の胴鳴りです。5種類のタイプを選び、それぞれの大きさや響き具合を調整することができるようになっています。たとえば、真空管キャラクタとボディ・シミュレータを使うと往年のギター・アンプのシミュレーションができるようになっている、というわけです。
Reason 2.5の新ユニットを紹介する第2回目は、マルチバンド・ヴォコーダーBV512です。
そもそもヴォコーダーは1936年にニューヨーク世界博で発表された、長い歴史を持つエフェクタです。もともと音声合成の研究における人間の肉声の情報量削減をテーマに研究されていたものが、できあがった音のおもしろさから音楽に利用されるようになっていったのがヴォコーダー発展の歴史です。簡単に言ってしまえば、ヴォコーダーは人間の声を分析して喉から出る音と口の形による音変化のふたつの成分に分け、喉から出る音の代わりに楽器音を口の形で鳴らす、というものです。昔ながらのアナログなやりかたでは、楽器の音をチューブを通して口の中で鳴らし、口の形をもぐもぐ変化させたものをマイクで拾う、という方法(トーキング・モジュレーション)がありましたが、それをデジタル的に行っているわけです。この方法により楽器がしゃべっているような効果を得られます。
BV-512ではバンド数(音声分析の細かさ)を4から512まで変化させることができます。4バンドや8バンドあたりではローファイなアナログっぽい音になりますが、数字が大きくなればなるほどより人間の声に近いノイズの少ない音になります。BV512でも声にあたる音サンプルと楽器にあたる音サンプルの両方を与えるわけですが、楽器音と楽器音でもうまくヴォコードしてくれます。スイッチを切り替えるとボコーダーがアナログっぽいイコライザに変身します。しかも最大512バンドの高精細コントロールが可能です。また、アタックとディケイを指定してやることにより、ボコーダーのタイミング・コントロールができるようになっています。
今回から数回に分けてReason 2.5で新たに加わったエフェクト群の解説をしていきたいと思います。今回は高品質リバーブユニットであるRV7000の紹介です。
残響作成にはホールなどの残響部分だけをサンプリングし、畳み込み演算で楽器音に効果を加えるものと残響音をシミュレートして効果を加えるものの2通りの方法があります。前者の方法の代表的なリバーブユニットにはAudio EaseのAltiverbがあります。この方法を使うことによって本物の空間のなかで楽器が鳴っている効果が得られる反面、計算量が非常に大きく、リアルタイム処理に向かないのが欠点です(CD音質で3秒の残響を加えるのであれば、なんと毎秒116億6886万回の掛け算が必要になります)。
そのため、RV7000を含む、現在市場に出回っているほとんどのリバーブユニットは後者の方法、すなわち残響をシミュレートする方法を利用しています。RV7000はリバーブユニット、イコライザ、ゲートの3つのセクションからなっています。リバーブユニットにはスモール・スペース、ルーム、ホール、アリーナ、プレート、スプリング、エコー、マルチタップ、リバースの合計9つがあり、それぞれに最大7つのコントロール機能が付いています。イコライザはパラメトリック(中心周波数と効き具合をコントロールできる)とハイ・シェルフ・フィルタ(高音域をブースト/カットする)の2つが付いています。そしてゲートでは残響音の長さをコントロールできます。このゲートが今までのエフェクタにはない効果が出せるおもしろいものです。CVやMIDIでゲートの開け閉めを制御したりできるので、MatrixとRV7000をつないでゲートをいじってやれば、部屋の大きさや壁の材質が連続的に変化するような、不思議な空間を作ることができます。
ZDNet Macなどでも伝えられていますが、Reason 2.5がドイツのフランクフルトで開催されるMusikmesse FestivalでReason 2.5を披露するそうです。高品質な残響効果を加えるRV7000 Advanced Reverb、4〜512バンドのボコーダーであるBV512 Digital Vocoder、音にひずみを加えるScream 4 Sound Destruction Unit、音に厚みを加えるUN-16 Unisonの4つの新ユニットが追加される予定です。加えてSpider Audio Merger & SplitterとSpider CV Merger & SplitterというオーディオおよびCV/Gate信号の分散機・混合機も追加されるようです。(Propellerhead Software)
Propellerhead Software社のサイトでは音声サンプルを聞くことができますが、リバーブの高音質な音は感涙ものです。ぜひヘッドホンで聴いて欲しいサンプルです。しかも、Reason 2.0の登録ユーザーは2.5へのアップデートは無料だとのこと。これほど大きなアップデートを無料で提供するとは、太っ腹! そういえば今年1月のインタビューでの「Reason 2.0ユーザーを喜ばせること」とはこのことだったのですね。例のごとく、Reason 2.5のベータテスターが募集されています。
ヤマハがオランダで開催されるAESコンベンションにて人間の歌声を合成するシンセサイザ「VOCALOID」の発表をすると伝えられています。歌詞と旋律を入力すると音声ファイルが出力されるというシンプルな構造ですが、プログラムの内部では非常に複雑な処理を行っているのでしょうね。現在のところ対応OSはWindowsのみですが、Mac OSへの対応も予定しているそうです。(ヤマハのプレスリリース)
僕のボスが今回のAESに参加するそうで、いいな〜と指をくわえているわけなのです。前回のAES(ロサンゼルス)ではProTools 6.0のお目見えがあったり、最近はAESで新製品を発表する会社も増えてきました。次回のAES(ニューヨーク)には僕も参加できればいいなと思っています。
Propellerhead SoftwareのAKAI CD-ROMコンバータ、Reloadのベータテストが着々と進んでいます。今バージョンではReFill Packerの新バージョンも同時に公開されており、CD-ROMと同じ内容構成のReFillが作れるようになっています。またReload自体にも多くの改良がなされており、より確実にCD-ROMを変換できるようになっています。
先日お伝えしたReloadのベータテストが開始されました。ReloadではAKAIフォーマットのディスク全体を変換することができ、それをNN-XT用のファイルとして保存することができます。ReFillファイルにするには、後日発表されるReFill Packerの新バージョン(バージョン2.4.0以降)が必要になるようです。
NAMMショーにて公開されたPropellerhead Software社のサンプル・コンバータであるReloadですが、今日からベータテスターの募集が開始されました。ReloadはAkai S1000/S3000用のサンプルCD-ROMを読み込んでReCycleもしくはReasonで利用できるようにするツールです。サンプルの種類によって、NN-XT、NN-19、Rex ReFillなどに音質を劣化させることなく変換することができ、WAVファイルへの変換も可能です。ベータテスターになる条件としては、ReCycle 2.0もしくはReason 2.0の登録ユーザーであることです。正式版は4月頃発売の予定です。(Propellerhead Software)
OS X AudioがAppleによる音楽作成ソフトの噂を報じています。EmagicがAppleに買収されLogic Platinum/Gold/Audioのラインアップが発売されましたが、
などの理由から、Appleブランドとしてなにか音楽制作ソフト(iMusicやiTraks)が出るのではないかという話はありましたが、それがにわかに現実味を帯びてきました。
Micro Logic AVと同様に、無限のMIDIトラックと8オーディオトラックをサポートし、VSTとCore Audioプラグインの利用が可能になるのではないでしょうか。無料版としての配布はしないだろうというのが大方の予想です。同時にEmagic emi2|6mと同性能のものをAppleブランドで発売するかもしれない、との話もありますが、こちらの可能性は低いと思います。
噂系掲示板では「ProTools FreeのMac OS X版のOEM供給を受ける」とか「Digital Performerを買い取る」という話もありましたが、今回の話がもっとも信憑性がありそうです。
どうやらMac用で初めて成功を収めたMP3プレイヤーであるMacAmp Liteの開発が終了したようです。malMODsでは「Mac OS 9上でもっともMOD再現性の高いプレイヤーのひとつ」として紹介していたもので、ほかのエンジンとはひと味違う美しい音色を出すものとして評価していました。Mac OS Xでもその音色は健在で、高性能のMODエンジンとはうらはらに、MP3ではiTunesとの競争に敗れ、開発の資金繰りに困っていたようです。
開発終了直前のバージョン(安定版と開発版)が無料でダウンロードできるようになっています。二種類の登録コードがウェブサイト上に記載されており、それぞれMacAmp Lite本体のコードとプラグインのコードです。プラグインのコードを入力することによりMODの再生ができるようになります。寂しい理由による無料化ではありますが、Mac OS XでMODが再生できるフリーウェアとしてはコマンドライン用のものはありましたが、GUIで動くものとしては初のものではないでしょうか?(MacAmp Lite)
サンプラーで有名なAkaiからはZ8と同じ機能をソフトウェアで実現したバーチャル・サンプラーVZ8が発表されました。もちろんMac OS XのAudio Unitに対応し、Z8で高い評価を受けていたフィルター類も実現されています。これまで集めてきたAkaiサンプラー用のCD-ROMがそのまま利用できるのが最大の強みでしょう。(Akai)
Open Labsからはオープン・アーキテクチャのシンセサイザが発表されました。巨大な筐体にはジョイスティックやコンピュータ・キーボードが内蔵され、一昔前の「ミュージック・ワークステーション」といった風格を備えています。注目すべきはこのシンセサイザの技術情報がすべて公開されているということ。自分で好きなように新しい音源アルゴリズムを組み込んだりすることができます。CPUやメモリのアップグレートも可能だとのことで、まるでPCに鍵盤をとりつけたような雰囲気になっています。(Open Labs)
ソフトシンセを続々と世に送り続けているNative Instrumentsからは、モジュラーシンセであるReaktorの新バージョンが登場しています。Pro-53と同等のアナログ・オシレーターをはじめ、マルチバンド・コンプレッサーやボコーダーも内蔵しています。Grain-Cloud Delayというグラニュラー技術を利用したエフェクタも新たに導入されています。(Native Instruments)
やはりPropellerhead SoftwareからはReloadという名前のAkaiサンプラー用CD-ROMのインポート・ユーティリティが発表されています。Propellerhead Software製品の登録ユーザーは4月から無料でダウンロードできるようになる予定です。登録ユーザーでなくても有料で入手が可能で、市場価格は$49の予定です。(Propellerhead Software)
ほかにも多数の新製品が発表されていますが、malMODsで気になった新情報のみをピック・アップしました。より多くの情報がNAMMのサイトで入手できるようになっています。英語に自信のある方は、ぜひどうぞ。日本語で書かれた情報にはDTM Magazineのページやメディア・インテグレーションによるページがあります。
NAMMショーにおいて、独Emagic社からLogicシリーズのバージョン6が発表になりました。セットアップ・アシスタントにプロジェクト・マネージャー、向上したCPUリソース管理機能など、数多くの新機能が搭載される模様です。オーディオトラックにMP3をインポートできたり、アップルも力を入れているビデオ編集のための機能も強化され、ビデオ・プロダクションにおいても強力なソリューションとなっています。Mac OS 9およびMac OS Xに対応し、2003年2月中旬に出荷開始の予定です。(Emagic)
ついこのあいだバージョン5にアップデートされたばかり、しかも「機能的にはもう十分すぎる」と思っていたのですが、さすがにメジャー・バージョンするだけあって、予想外の新機能を搭載しての登場でした。Emagicからは同時にVintage Collectionという、往年の名機をシミュレートしたソフトシンセのコレクションも発表されています。
噂ですが、先日お伝えした「Reason 2ユーザーを喜ばせる新機能」というのは、Reason 2のNN-XTサンプラーでAkai用のディスクを使用できるようになる機能かもしれません。Reason 2.0発表の時に「将来的にはAkaiのCD-ROMを読み込めるコンバータを用意します」との話もありましたが、いまだ実現されていないのが噂の裏付けです。
キーボード・マガジン誌2003年2月号によるとバーチャル・スタジオ「Storm」の開発元であるArturiaから、あのMoogモジュラー・シンセサイザのソフトウェア・シンセ版が登場するとのことです。その名も「Moog IIIv」というソフトで、なんとMoogの生みの親であるロバート・ムーグ博士からライセンス供与されているとのこと。スタンドアロン動作のほか、VST、MAS、DirectX、RTAS、HTDMなど各種のプラグイン方式に対応し、WindowsとMacの両対応。同誌の付録CDにてサンプル音を聞くことができます。ちょっと頼りなさげな音ですが、ソフトシンセにしてはなかなかのものですよ。
ほかにも同誌にはPropellerhead Softwareのセールス・マネージャに対するインタビューが載っていましたが、「四ヶ月以内にReason 2ユーザーを喜ばせることができるでしょう」とのことです。なにかのアドオン機能が準備されている模様です。また「既存ソフトウェア(ReCycle!やReBirth RB-338のこと)をできるだけ早い段階でMac OS Xに対応させたい」とも語っていたので、今年後半になるとは思われますがMac OS XでPropellerheadのソフトが出そろうことになるのでしょう。
あけましておめでとうございます。今年もmalMODsをよろしくお願いいたします。
さて、malMODsの親団体であるMgSoftでは、ソフトシンセの開発を秘密裡?に行っていたりするのですが、その副産物として「レコードのノイズ音」ができましたので、お年玉としてそのMP3版を配布いたします。本物のノイズにどれだけ近いか、ということよりも「それっぽさ」を追求したものですので、リアルさに欠けるかもしれませんが、自由に使って頂いてかまいません。ご連絡頂ければAIFFやWAVファイルも無料で差し上げることができますので遠慮なくメールにてご相談下さい。(ダウンロード・80KB)
MgSoftで開発しているソフトシンセはいまのところTB-303っぽいアナログベースだったり、ギター用の各種エフェクト・ソフトだったりするのですが、エンジン部分しかできていないため、なかなか披露する機会がありません。今回のノイズ音も「ノイズの量と音質を調節できるレコードがあればいいなぁ」という目的で音源部を実験的に作ったものです。VSTやAudio Unitなどといったプラグインとして発表する予定はありません。