DP 4.5.1アップデータもリリースされ、Windows用にもおもしろそうなMODトラッカーが二つほど出た年末でしたが、malMODsのアップデートができませんでした。申し訳ないです。
Renoise 1.5b3がリリースされました。GUI周りが改善されたのでしょうか、Mac OS Xとの親和性が向上し、わずかですが描画速度が向上しているように思われました。ただ、やはり快適な作曲・編曲をするためには最低でもG4 1GHz程度のCPUスペックが必要に思われました。
Renoise 1.5b1が登場しました。まだデモ版という位置づけですが、Mac OS X版が一般公開されるのははじめてのことです。これまでのMODプレイヤーやMODトラッカーと比べても音質は上位に入るでしょう。全体的な音質でRenoiseに近い性能が出せるMac OS X用のMODソフトはLibMikModベースのものだけだと思います。
Renoise.comのウェブサイトにもFast Trackerを意識していることが書かれていますが、操作性や画面構成もどことなく似た雰囲気があります。しかし中身は全くの別物です。各トラックには従来のMODトラッカーのように、読み込んだサンプルを鳴らすように指定できますが、外部VSTインストゥルメントを鳴らすこともできます。もちろん外部VSTエフェクトも使えますし、何種類もの内蔵エフェクトも用意されています。これまでのMODトラッカーにはあまり見られない特徴として、各パラメータの補間オートメーション機能やが挙げられます。
iBook G3/800MHzのみで2時間ほど試してみましたが、バグらしき点が少々見られました(演奏しっぱなしになって処理が戻ってこない、シェウェア登録しないで30時間以上使用すると表示されるはずのメッセージが実行後すぐに表示される)。多機能なソフトゆえ、PowerPC G3 800MHzでは実行速度が遅く、楽曲の編集は快適とは言いがたいものでしたが、もちろん最近のマシンであれば十分な速度で動作するでしょう。また、過去の多くのMODデータ(MOD、XM、ITなど)が大きな問題なく読み込めました。(Renoise.com)
Fast Trackerの直系とも言える次世代MODトラッカーにRenoiseがあります。7月末から現在にかけて、Renoise 1.5が登録ユーザーのみによるベータテストの段階なのですが、パブリック・ベータが今週末〜来週始めに公開されそうです。このパブリック・ベータにはMac OS X版も含まれるものと思われます。(Renoise)
RenoiseはMIDI、VSTプラグイン、ASIOサポート、波形編集機能、内蔵エフェクタ、様々なオートメーション機能など、シーケンサ部分にMODっぽさを取り入れた統合音楽ソフトと言えます。現在の最新版はバージョン1.281で、Windows版のみが公開されていますが、バージョン1.5からはMac OS X版も加わる予定です。価格は$45。
サンフランシスコにて開催されていたAES 117th Conventionにていくつか新製品が公開されていたので、そこから二つほど紹介します。まずはSteinbergからNuendo 3が発表されていました。ビデオとオーディオの同期、サラウンド・ミックスなど、ポストプロダクションのための機能がいくつも追加されています。音楽専用のCubaseと違い、よりメディア制作のためのソフトとしての機能を増しているような気がします。(Steinberg)
コアなソフトシンセをリリースしているArturiaからはARP2600VというARP 2600エミュレータが発表されていました。オリジナルのARP 2600は1972年に発表されたシンセで、当時としては珍しくパッチケーブル無しで音色のプログラムができるというものでした。ArturiaはエイリアシングのないTAEという技術でMini MoogやCS-80を再現した会社です。今回の新製品の音にも期待できます。12月出荷予定です。(Arturia)
AESと同時にサンフランシスコでNative Instruments社の新製品発表会が行われていました。Absynth 3、Battery 2、Guitar Rig 1.2の三つが中心でした。ソフトシンセであるAbsynth 3では、表示ウィンドウがひとつに集約され、外部入力にエフェクトをかけたり、サラウンド効果を付けるなどの新機能が追加されました。Battery 2には新しいサンプリング・エンジンが搭載されたほか、イコライザやコンプレッサなどのエフェクト類もアップデートされています。最後にGuitar Rig 1.2ですが、ファズとディストーションに分類される計4種類のエフェクタが追加されています。Guitar Rig 1.xユーザーには無料アップデートが用意されるそうです。(Native Instruments)
malMODsに様々なイベントの日程と開催場所を掲載しました。近々開催されるのは上海のMusicChinaとサンフランシスコのAESです。日本メーカーは大楽器祭で発表した新製品を海外で発表する初の機会になると思われます。
昨日のLogic 7に続いてMark of the Unicornから、Digital Performer 4.5の情報がリリースされていました。アタック検出を自動的に行いPropellerhead Software ReCycleと同様のことができるビート検出機能、レコーディング・エンジニアが待ちに待っていたプラグイン・レイテンシー補正機能、リアルタイムに周波数応答が表示されるMasterWorks EQなど、様々なアップデートがなされています。前バージョンのDPからのアップグレードは$149です。(DP紹介ページ)
EmagicからLogic 7の情報がリリースされていました。プラグインの負荷を複数マシンに分散する機能や、Appleが以前紹介していたオーディオ・プラグイン3種類(Sculpture...コンポーネント・モデラー / Ultrabeat...ドラムマシン / EFM1...FMシンセシス)、9種類の新エフェクトなどの機能追加がなされています。EmagicがAppleに買収されてから初のメジャー・アップデートであり、iTunesとの連携やApple Loopの使用など、Garage BandやSoundtrackなどの機能も取り込んでいます。製品紹介ページはAppleのサイトにあります。(Logic Pro 7 / Logic Express 7)
Propellerhead SoftwareからReason Drum Kitsが発表されました。Strings、Electromechanicalに続いて、Propellerheadからは三作目のReFill集です。10,000の打楽器音が50のReDrumドラムキット/17のNT-XTインストゥルメントとして収録されています。サンプラー用のパッチは、GMドラムセットのノート番号そのままに設定されていますので、他のシーケンサからドラムキットを使うことも容易です。ロック、ファンク、ジャズなどに使える生ドラムの音が大量に収録されていて$129です。(Propellerhead Software)
MusicLabがMIDIoverLAN CPというソフトを発表しました。MIDIインターフェイスとネットワーク接続がされたマシンを用意し、そこに楽器を接続しておけば、同一ネットワーク内にある他マシンからLAN経由でMIDI楽器をコントロールできるようになります。また、様々なアプリケーションをネットワーク越しに連携させることもできるため、シーケンス・ソフトウェアとソフトウェア・シンセサイザを別々のマシンで実行することもできます。(MusicLab)
IK Multimedia社からSampleTank 2 Freeというソフトウェア・サンプラー・プラグインがリリースされました。有償版との違いは、無料版専用に作られたサンプル集しか開けないことですが、毎月無料でサンプル集が公開されるとのことです。同社のAmpliTubeやT-Racksから抜き出された32種類にも及ぶソフトウェア・エフェクトを使用することができます。Windows およびMac OS 9/Xに、VSTi、DXi、RTAS、MAS、Audio Units形式で対応しています。(SampleTank.com)
CocoModXの最新版がリリースされていました。バージョン0.3あたりから削除されていた日本語リソースが再度追加されたこと、浮動小数点での出力、新たな音楽ファイルへの対応などがなされています。(CocoModX)
今回のバージョンでは日本語リソースの作成担当はmalMODsになりました。なにかおかしな翻訳がありましたら、こちらまでご連絡ください。
コード進行を入力すると自動的にバンド演奏を生成してくれるソフトのBand-in-a-BoxがMac OS Xネイティブで登場しました。このバージョンからは奇数拍子や3/4拍子←→4/4拍子の変換などの便利機能をはじめとする、多くのアップデートがなされています。(PG Music)
数日待って、翻訳者が現れなかったようなので、名乗りを上げました。作者のSvenから翻訳すべきテキストファイル類が送られてきたので、さっそく翻訳して送り返しました。そんなわけで、近いうちに日本語版のバージョン0.3.4が登場するものと思われます。
Mac OS XネイティブのMODプレイヤーがバージョンアップしました。FMODドライバのアップデートや、新しいURLタイプのサポート、Apple Scriptサポートなどの新機能がたくさんつきました。(Stalking Wolf)
なお、日本語化してくれる人を募集してる模様です。
Bitshift Audioがサードパーティとしては初となる、Apple GarageBand用のソフトウェア・シンセサイザiDrum 1.0をリリースしました。500以上にもおよぶ打楽器音を組み合わせて使うことのできるドラムマシンです。すでに最初から200ものループが用意されており、$49.95という低価格も初心者には安心できるポイントです。また、AudioUnit対応なのでGarageBandだけでなくLogicやDigital Performerでも利用することができます。(Bitshift Audio)
Ableton社がLiveの新バージョンを発表していました。これまでのバージョンではオーディオ・クリップをつないで音楽を作っていく、AppleのGarage Bandに似た雰囲気を持つソフトウェアでしたが、バージョン4ではMIDIシーケンス機能が追加され、統合音楽ソフトとしてより魅力的な製品になっています。(Ableton)
製品版の発売予定日は7月下旬ですが、いち早く試してみたい方は6月下旬に開始される公開ベータテストに参加してみてはいかがでしょうか。日本の総代理店はハイ・レゾリューションです。
Propellerhead Software社のReason 2.5にもれなくElectroMechanical ReFill CDが付属してくるそうです。既存のReason 2.5の登録ユーザーはPropellerheadのサイトから無料ダウンローができます。サンプル集にローズ、ウーリッツァー、クラビネットなどの応年の名機が名を連ねています。ダウンロードサイズはおよそ110MB。(ニュースリリース)
Mac OS X専用MODプレイヤーのCocoModXがバージョンアップしました。今バージョンで追加された機能には、LHa圧縮されたファイルの解凍機能、曲長の表示、ウィンドウの挙動などGUIまわりのブラッシュアップなどが挙げられています。(CocoModX)
Native Instruments社からあたらしいソフトウェア・シンセが登場しました。その名もElektric Piano。Electronic(電子)でなくElectric(電気)にひっかけたネーミングであることから、ビンテージ・エレピのエミュレータだということが分かります。Fender Rhodes MK ITM、MK IITM、Hohner Clavinet E7TM、Wurlitzer A 200TMのサンプル・プレイバック・シンセなのですが、フィルタの具合がよく、デモ曲を聞いた限りではかなりいい音に仕上がっています。ディスコチューンからAORまで、幅広く使えそうな音です。4月22日より発売を開始すると発表されており、価格は、229ドル/199ユーロです。
同社のビンテージものでも、モデリング・シンセであるB4 Organ、Pro-53、FM7とは発音方式が異なっていますので、発音方式にこだわる方はご注意ください。Native Instruments社はNAMMショーにおいて他にもギターラックのエミュレータなども発表していました。
Appleから新しいCore Audio SDKがリリースされていました。オーディオ機能の向上や新しいサンプルコードの収録などが主な変更点ですが、同時期にAppleがOpenALプロジェクトにコミットしたコードへの対応なども含まれているようです。(Apple Audio Developer)
CocoModXが0.3.2にバージョンアップしていました。0.3.0以降の変更点としては、iChatに再生中の曲をステータス表示できるようになっていたり、プレイリスト周りの不具合がいくつも修正されています。iTunesのようなライブラリ管理機能もつきました。(CocoModX)
プロフェッショナルのあいだでも高音質で使いやすいと評価の高いNative Instruments社のReaktorがバージョン4.1にアップデートされました。アップデート内容として、ウィンドウセットの保存、バッチ処理機能、信頼性の向上などがあげられています。バージョン4のユーザーには無償アップデータが配布されています。(Native Instruments)
Harmony Centralの記事およびMac OS X 10.3.3のリリースノートによると、Mac OS X 10.3.3からmLANが正式サポートされたとのことです。このアップデートにより、mLAN接続のデバイスをCore AudioやCore MIDI経由で利用することが可能になります。現在のmLANデバイスは第二世代なのですが、第一世代のmLANデバイスにはパッチを当てることで利用可能になるとのこと。mLAN Centralにてパッチの入手法などが紹介されています。
malMODs管理人の一押しシンセは独Access社のものです。Access社の作るシンセの音の「密度の濃さ」はハンパではありません。ただ音質もいい反面、価格がかなり高いのでおいそれとは手が出せないのが残念です。そんなAccessシンセなんですが、Apple Garage Bandでも使えるApple Loop集が無料配布されはじめていました。46MBにおよぶループ集はすべてAccessのVirus Cで作られたものだとのこと。高音質が無料で楽しめます。(Access Garage Band Freebee)
ミディアから、Logic 6 Pro マルチリンガル日本語版を3月5日に128,000円前後で、Logic 6 Express マルチリンガル日本語版を2月25日に39,800円前後で発売すると発表されていました。価格はオープンプライスですので、目安程度にとどめておいてください。(ミディア)
Propellerhead Software社のReCycle 2.1の発売日が2月5日に決定しました。ReCycle 2.1では前のバージョンと比べ、Mac OS XおよびWindows XPのネイティブ・サポート、複数回のアンドゥ機能、24ビットサンプルのサポートなどに加え、ReCycleだけで楽曲が作れるようにReason AdaptedおよびReloadが付属します。(Propellerhead Software)
Logic発表と同時にAppleがSculpture、UltraBeat、Guitar Ampという三つの技術を披露しました。Sculptureは弦や棒などの振動物を物理シミュレーションして音を合成するシンセサイザです。UltraBeatはFM合成、減算合成、サンプリング音源、コンポーネントモデリングなどのシンセシスをサポートした打楽器用のシンセサイザーで、808や909の音をシミュレーションすることも可能だとか。ステップシーケンサー付き。Guitar AmpはGarageBandにも組み込まれている機能で、ギターアンプの電気音響特性やスピーカーキャビネットの胴鳴りをシミュレートするエフェクト・プロセッサです。どの技術も将来のバージョンのLogicシリーズなどに追加されるものだとしています。(アップル、プロ仕様の次世代オーディオ技術をプレビュー)
Logicを作っているEmagicはいまやApple傘下に入っているわけですが、AppleからEmagicブランドとしてLogicシリーズが発売されることがアメリカ・アナハイムで開催されているNAMMショーで発表されました。シリーズのラインアップも一新され、これまでのPlatinum/Gold/SilverからFinalCutシリーズでもおなじみのProとExpressのふたつになりました。
Logic Proにはなんと、Platinum仕様のLogicに加え、これまでEmagicがリリースしてきたソフトウェアシンセ類(ES1、ES2、EVOC20、EVB3、EVD6、EVP88、EXS24 mkII、Space Designer他)がすべて入って$999だという福袋的存在。Logic ExpressはLogic BigBox相当の機能で$299です。すばらしい。
NAMMショーにあわせて、かねてよりベータテストが進められてきたReCycleのバージョン2.1が正式発表されました。正式発表されたというだけで、いまだベータテスト中ですが・・・。
価格は$229(発表によっては$249と記載されているものもあります)ですが、ReCycle 2.0からの正式ユーザは無償でアップグレード可能であると伝えられています。ReCycle 1.xユーザーは$69で、ReCycle 1.x→2.0のアップグレードユーザーは$17.95でアップグレードができます。(ReCycle 2.1)
シンセサイザやエフェクタをソフトウェアとして実現するための、オブジェクト指向言語であり音声処理専用開発/実行環境でもあるSuperColliderというものがあります。筆者は他のシンセサイザでは出せない不思議な空間系の音色が大好きでしたが、購入するにはちょっと高価な価格設定だったので、導入するまでには至っていませんでした。
それが久しぶりにアップデートされました。バージョン2までは製品として売られていたものなのですが、バージョン3からはオープンソースのフリーウェアとして開発がされています。現在入手できるバージョンはα版ですので、試用には十分ご注意ください。(SuperCollider)
かねてよりiTrackというコードネーム?で噂になっていたApple社によるオーディオ・アプリケーションですが、Macworld Expo 2004 San FranciscoにてGarageBandがiLife '04の一部として発表されました。MIDIシーケンサ、ループシーケンサ、ソフトウェア音源(サンプル・プレイバック・シンセでしょう)、ソフトウェア・エフェクタが統合されており、iTunesやiMovieとも高次元で連携できるというソフトです。MIDIシーケンサはリアルタイム入力くらいしか編集方法が無いような気がしますが、ループシーケンサだけでも十分あそべるものになっています。
利用するには4.3GBものディスクスペースと、G4/G5プロセッサ(ソフトウェア音源使用時)が必要になります。価格は5,800円(iPhoto、iMovie、iDVD、iTunes同梱)。追加音源/ループのパッケージもJam Packという名前で11,600円で販売されます。